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321…

原作: 名探偵コナン 作者: takasu
目次

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「私と安室さんは探偵の仕事で何度も同じ部屋に寝泊まりしてるから心配ないよ。"仕事上の付き合い"ただそれだけだから…」

服部『何や今の違和感…』

コナン『まるで突き放したかのような…』

小五郎「そ、そうか…;なら食事の時間までゆっくりすっか!」

安室「ええ、では後ほど^^」


…ズキンズキン…

「…」『頭が割れるように痛い…。最近無理しすぎたかな…でもここでバレるわけにいかない。うまく不調なんて隠さなきゃ…大丈夫。いままでもうまくやってきたんだから…』

蘭「ゆりさん…?」『顔色悪い気がするけど大丈夫かな…?』

「あ、ええ、ごめんなさいボーッとしちゃって。」

そう言って笑顔をつくろって部屋に向かおうと零くんの背中を追おうとしたときだった。

…グラッ…

突然視界が歪んで体の力がぬけてしまった。

降谷「危ないっ」

ふらついてしまった私は零くんに支えられた。

「あ、ごめんなさい。足がもつれちゃって」

降谷「大丈夫ですか?」『何だ、この違和感…』

「はい。大丈夫です。部屋に行きましょう。この先でしたよね。」

そう言って零くんの隣を通り過ぎようとすると零くんに腕を掴まれた。

「何ですか…?」

降谷「あ、いえ…」

『もしかして蘭ちゃん達と関わって欲しくないのかな…』「あ、ごめんなさい、私ちょっと電話が…仕事かもしれないので…外で電話して来ますね…」

私はそう言ってその場を後にした。

零くんの顔は…こわくて見れなかった。

外に出て1人になるとふっとため息をついた。
気を張ってばかりで疲れてしまった。

「ふぅ…熱いな…」

部屋の中にいるわけにもいかず、私は1人外に出てきた。

こんな昼間に日陰なんて殆どなくて、真夏の日差しに照らされながらただぼーっとしていた。

…ズキン…

「…っ」

暑さのせいか、睡眠不足のせいか、頭痛は痛みを増していく。頭を殴られるような、割れるような体が悲鳴をあげているとわかるほどの頭痛。

昔は心地いいと感じていたこの明るい光もただ痛みをます嫌なものになって私はその場にうずくまる様にして視界を遮った。

零くんのことだから電話が嘘だなんて気付かれているかもしれない。私はそう思い心配をかけない様に一通のメールを送った。

…………

食事は皆さんで先に召し上がって下さい。
少し1人で出かけます。8時までには戻ります。
迎えは不要です。

…………

そのメールにすぐさま了解と返事が来たので私はまた視界を遮って蹲った。

…近づいてくる影にも気付かずに…


…目を開けるとそこは真っ暗だった。

…バキッ…

「…っ」

突然殴られてその方を向くと数人の男たちがいた。

見覚えのない景色でどこかに監禁されてしまったということはすぐに理解できた。

男「動くなよ?動いたら殺すぞ?」

「誘拐?」

男「何だこの女!恐怖で頭がおかしくなっちまったか?そうだ!誘拐だよ!お前の他にも3人女がいる!」

そう言われて私が後ろを振り返るとグスグスと泣いている女の子が2人ほど、そして20代前半くらいだろうか、大人の女が1人。

女子高生からOL、どうやら3人共抵抗をしたのか腕や顔に殴られた様な傷があった。

「レイ プ目的ってところですか?」

男「そんなつまらねえ事くらいでわざわざ誘拐するかよ!俺たちはもっとなぁ…」

そう言った男たちがにやりと笑い近くのドアを開き携帯の画面で何かを照らした。

ドアを開けた時にした匂いで私はすぐにわかってしまった。

その何かが死体なのだと。

血なまぐさい死臭に顔を歪めながらも振り返ると後ろから女子高生たちが小さな悲鳴をあげて嘔吐する様子が見えた。

OLは過呼吸になっている様子。

…このままではまずい…

「落ち着いて。息を吐いて。」

女の子たちにそう静かに声をかけると少しずつ意識しているのか女の子たちも落ち着いてくる。

「死体愛好家ってところですか」

男「あぁ!そうだ、特に俺たちはお前みたいに冷静な女が泣き叫ぶ姿が好きでな?見ろよ、あの2人、バラバラにされて今はただの肉の塊だ!最高だろ?」

「サイコの間違えでは?」

男「ははっ!うまいこと言いやがるぜ!お前はトリだ!最後までそこで女達が死んでいく様子を指をくわえて見てるといい!」

「…」

まずい、このままでは他の子から殺されてしまう…何とかしないと…

男「まぁそんなに怖がる事はねぇよ?まだまだ女を集めてお前には最後まで死体を一緒に見て恐怖をじっくり味あわせてやるからよ!」

「優しいのか優しくないのか…」

男「いいか?ここから動くなよ?まぁせいぜい恐怖に苦しみな?」

そう言い残すと男達は一斉に外に出た。

ただ外に出たわけじゃない様だ。

死体の劣化を防ぐためか突然動き出した冷房。

そうか、ここは使われていない冷凍倉庫…このままでは逃げることは愚か動けなくなってしまう。

殺すのが趣味なら死ぬ前に戻ってくると考えると…もって1時間…

「誰かヘアピンしているこはいない?」

私は冷静に小さな声で言った。

女子高生「わ、私してます…」

「わかった。あなたの隣にいる子にとってもらって私に渡して」
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