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エピソード0

原作: その他 (原作:七つの大罪) 作者: akatomo
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2話

崖から落ちたゼルドリスを探しに行くメリオダス。
しかし、落ちたはずの場所にゼルドリスの姿はない。
メリオダス「どこにいるんだ、ゼル・・・」
必死になって探していると、微量の魔力を感じ取った。ゼルドリスのものだ。
どうやら森の外にいるようだった。
メリオダスはもしかしたらゼルドリスが連れ去られてしまったのではないかと、急いで魔力の感じるほうへ向かった。
徐々に魔力の反応が大きくなる。そこは洞窟の中だった。
その中には、まだ意識を失ったままのゼルドリスと一人の女性の姿があった。
メリオダス「誰だ!!」
???「待って!私はこの子を看病しているだけなの!
    あなたこそ誰!」
メリオダス「俺はそいつの兄だ。そいつは返してもらう」
???「この子にお兄さん?ならよかった。でも待って、この子ケガしてるの。森の中で気を失っていたからここまで運んで、直したはずなんだけど目を覚まさなくて。」
メリオダス「そうだったのか」
彼女に言葉に嘘はないように感じられたメリオダスは、敵ではないことは分かった。だが
メリオダス「お前のその魔力と羽」
???「そうよ、私は女神族、でもあなたたちの敵ではないわ」
メリオダス「魔人族だと知ってて助けたのか?」
???「ええ、この子が倒れていたのは妖精王の森よ、魔人族だからといえ悪ではないはずだったから」
その女神族の言葉に同様する。今までこんな女神族は見たことなかったからだ。
しかし
メリオダス「こいつを助けてくれたことは感謝する。だが今すぐこいつは連れて帰らせてもらう。」
ゼルドリスを抱えて立ち去ろうとするメリオダス。
メリオダス「お前たち女神族が俺たちの同胞にしたことは忘れられない。たとえお前が俺たちを悪くおもっていなかったとしても、俺はお前を信用できない」
魔人族を嫌う思いが特に強いのは女神族であった。そんな女神族の他種族が加勢する形に
なっている。
魔人族たちも女神族への憎悪はとてつもない。
???「本当にごめんなさい。私の力ではどうすることもできないの、私だって戦いは望んでいないもの。でも私は」
その場を去った。最後まで彼女の言葉を聞く前に。

そのまま真っ直ぐ魔界へ帰った。
その後、ゼルドリスを彼の師匠であるキューザックに預け、一人城へと戻った。
そこでメリオダスの師匠であるチャンドラーが血相を変えてこちらへきた
チャンドラー「坊ちゃん!またブリタニアなどに行っておられたのですか!」
メリオダス「別にいいだろ、好きにさせろ」
チャンドラー「なりません!結果ゼルドリス様のあの状態、うたたねの死神のやつ、メリオダス坊ちゃんが悪いなどと言っておられるのですぞ!」
メリオダス「事実だ、俺の力不足のせいだ」
チャンドラー「坊ちゃん・・・」
メリオダスはゼルドリスを守れなかったことに対して、責任を感じていた。
連れ出しておいてけがを負わせてしまった。手に持っていた酒を一気に飲み干す。
メリオダス「ただ、収穫もあったさ」
チャンドラー「ん?なにか言いましたか?」
メリオダス「いいや何でもない」
そう言い残して、その場を去った。


ちょうど同じころブリタニアでは魔人族を見かけたという話が大きく広がっていた。
お互いがお互いにおびえているのだった。
そんな中にも彼らについて理解しようとしている者もいたのだった。
グロキシニア「彼らはそんなに悪い奴らじゃないんスけどね・・・」
グロキシニアは森に来ていた二人について、興味があるようだった。メリオダスたちとゆっくり話がしたいと、そう思っていた。
グロキシニアには確信があったからだ。彼らは争いを望んでいないと。
たとえ妖精王の自分の言葉だとしても、信じる者はいないだろう。
グロキシニアは一人、聖樹のもとへと戻っていった。


数日たち、ゼルドリスは目覚めると、ひどく怒りをあらわにした。ずっと意識を失っていたため、助けられたという記憶がないのだ。
ゼルドリス「なぜ僕たちがこんな目に合わないといけないんだ。ただ景色を見ていただけだったんだ。なのにあの妖精どもめ、必ず復讐してやる」
キューザック「そうです。魔人族以外の種族はごみ同然。根絶やしにするべきなんです。」
ゼルドリス「もちろんだ。稽古をつけてくれ。キューザック」
キューザック「よろこんで」


メリオダスは一人、あの日あったことを思い出す。
メリオダス「あの女神族、いったい・・・」
ゼルドリスを助けた女神族のことを何か気にしていた。
女神族に同胞をやられ、反撃するようにこちらも女神族を攻撃した。
そんな中あんなこと・・・
信じられなかった。信じようとしていなかった。
ただ、メリオダスも小さな希望を抱いていた。戦わなくてすむ時が来るのではないかと。

「我が息子よ」
突然声が聞こえた。
メリオダス「オヤジ。何の用だ」
声の主は魔人王だった。
「いまこそ我らが動くときだ、十戒を集め準備を始めろ」
メリオダス「目的はなんだ」
メリオダスは分かっていたが問うた、今から何が始まるのかを。
「ブリタニアの制圧だ」
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