ネット喫茶.com

オリジナル小説や二次創作、エッセイ等、自由に投稿できるサイトです。

メニュー

桃色パンプキン

原作: その他 (原作:デスノート) 作者: 澪音(れいん)
目次

さんじゅうろっこめ(番外編⑦)

L「今夜もこの番外編のお時間がやってまいりました。いい加減このコーナーもタイトル付けしてもいいくらいの頻度で登場していますね」

S「まあその辺は気にしないようにしましょう。ここ最近寒い時期が続いていますが、液晶の前の皆さんはお風邪など召されてはいないでしょうか?温かい恰好をして、冷えには気をつけましょうね」

L「特に女性は気を付けて頂きたいものですね。冬の寒空に、短パンで出てくるなどもってのほかですよ。目のやり場にも困ります」

S「あれは短パンではなくショートパンツというのですよL。でもあなたが知っているのも何だか気味が悪いので覚えなくても構いません」

L「失礼ですね、S。」

S「今更ですね。それに女性よりも冷えに弱いあなたが一番寒さ対策に気を配って頂きたいところですが、その辺どうなのでしょうか」

L「そこは心配ないでしょう。ここは完全床暖房設備ですし空調は常に一定の温度を保つようにされています。風邪知らずなので健康体そのものですよ」

S「……(だからその薄手のまま外に出て風邪を引くのでは?)」


* *

S「前置きはこの辺にして、今回のゲストの方をお呼びしたいと思います。前回引き続き未成年組の中からこの方にやってきてもらいました。」

Mt「アリーさん!きたぜー!」

扉をぶち破る勢いで入ってきたのはマット。
空いている席に座ると、急に先程までの雰囲気が一変し賑やかになるのをLは若干げんなりした表情で見つめていた。

そんなLの様子を知ってか知らずか、回ってきたカンペを見ながら進めていくS。

S「今日も元気いっぱい、マット君ですね。前回はメロ君でしたので、もしかしたらニア君のほうが先かと思いましたがマット君だったとは…盲点でした」

Mt「えっ!アリーさんはニアがよかったのかよ!?俺ショックなんだけど…」

S「そういう訳ではありませんよ。月君、メロ君と来たので、この辺でいつも元気なマット君が来てくれて活気が出ますし、ハイ、決してがっかりしたという訳ではないのです。」

Mt「棒読みなのが気になるけど…アリーさん基本棒読みだしな。うん!アリーさんも、Lも暗いキャラだからここは俺が盛り上げないとな!」

S「そうですね。頑張ってくださいマット君」

Mt「いや、そこは受け入れるんじゃなくて…暗いキャラのところをさ」

S「そうですね。頑張ってくださいマット君」

Mt「アリーさん!?」

遠くを見つめながら同じセリフしか言わないSに、マットはガーンと落ち込んだ。
Lはそんな2人の様子を見て、向こう側にある(Sの手元)カンペを一枚手に取るとマイクに口を近づけ「では最初のお便りです」と読み上げた。「え!?急に始まるのこれ!?」なんて言っているマットの事は無視である。

L「マット君とアリーさんの出会いの話があれば教えてください、だそうですよ。手短にお願いします」

Mt「いやもう始まってすらいないのに興味なくしている人がいるんだけど。目の前に。…俺とアリーさんの出会いねぇ。そりゃもう!忘れることが出来ないくらいの思い出だから、短くって言われてもなぁ~語り切れないんだけど。」

S「マット君との出会いですか。まあベタなものでしたが、ハロウィンの日に、廊下の曲がり角でぶつかったんですよ。」

L「ベタですね。少女漫画じゃあるまいし」

S「あなたの口から「少女漫画」が出て来るとは思いませんでした。ぶつかった拍子にお互いに尻もちをつきまして。謝ろうと立ち上がったのですが、マット君はひとの顔を見るなり走り出して逃げてしまわれたのですよね。正直感じ悪いガ……子供だなと思いましたね」

Mt「ガキって言おうとした?ちょっと今アリーさんの見ちゃいけない部分見た気がするんだけど。…あの時は普通に俺がゲームに夢中になって、「しまった」って思ったし、アリーさんの目が怖かったから逃げちゃったんだよ…ごめんな」

S「もう十数年前ですし気にしていませんが。目が怖かったですか。何だか納得いかないというか、納得することに抵抗感がありますが…そんなに怖い顔をしていたでしょうか。」

L「まぁその辺は分かる気がしますね。あの時のSは殺し/屋並みに鋭い瞳をしていました。私も何度か部屋を訪ねた時にその瞳で睨まれた過去が…」

S「それはあなたが突然部屋にやってきたからでしょう。やめてくださいよ。これを見ている方が誤解されたらどうするんですか。それにL、私の目を「死んだ目」と言ったり「鋭い瞳」と言ったり矛盾していますよ」

L「「あの時」の君は鋭い目をしていたのです。矛盾はしていません」

Mt「まあまあ。とにかく、あの時は「怖ぇ~」って思ってたけど、今は普通に優しいお姉さんって感じかな!時々あの頃の片鱗は見えるけど」

S「フォローになっていませんが……まぁ私もあの当時よりも頼りがいのある大人になったと思いますよ、マット君は。時折メロ君と結託することも無きにしも非ずといったところですが、まだ若いですし、元気な証拠でしょう」

Mt「俺まだそんなガキ臭いところある!?」

目次

※会員登録するとコメントが書き込める様になります。