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勘違いパワハラ

ジャンル: その他 作者: rodann
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薫の真意 その3


祐ちゃんが外出をしていく所を見ると、この前の営業で行った会社の連絡が来た所なんだろう。

あの感じだと私としては嬉しいものだ。
祐ちゃんが契約を貰えるというのは。

私の所に報告が来たら…たっぷりと労わないと…。
後は謝罪…八つ当たりしちゃったからな…。

カタカタカタカタ…

薫「んんー…祐ちゃん遅いな…。 私…いつまで待てば良いのかな?」

気がつくと、もう18時になっていた。

ほとんどの社員が帰ってしまった為…この会社に居るのは私だけとなってしまった…。

薫「ふあぁ…祐ちゃん、まだかなぁ…?」

私は…祐ちゃんを待っていると…。

プルルルルル、プルルルルル!!

突然、私のスマホが鳴り出す。
相手が誰なのかを確認すると…非通知だった…。

私は…もしやと思い…電話に出ることに…。

ピッ!

薫「はい、もしもし?」

??『よぉ~♪ 愛しの薫ちゃ~ぁん!!』

声を聞いて私は一瞬にして冷めた…。
相手は…祐ちゃんだと思ってたけど…
まさかの迷惑な元カレだった…。

元カレ『今、何してんだよぉ、YO、YO♪』

あー…この声を聞くだけでもマジでウザイわ…。

薫「あのさ…アンタ何用なの? 正直言ってうざったいの…二度と電話しないでくれる?」

元カレ『おいおい、そんな冷たいこと言うなよ~♪』

薫「うっさいわね!! アンタの声も何もかも聞きたくないのよ!!! それに私は愛しの人がいるの、私の職場の大切な可愛い後輩!! あと少しで帰ってくるから、邪魔するな!!」

ピッ!!

私は勢いそのまま…電話を切ってやった。
ただ…イライラは収まらない…。

そこで私は誰もいない会議室の…友人の[柏原 夏美(かしわばら なつみ)]に連絡して愚痴を聞いて貰うことに…。

薫「でさ、私の携帯に…さ…。」

夏美「うわぁ…マジでさ…引くわー。」

薫「ホント、あのバカ男、マジでウザったい!!! 人に迷惑かける事しか出来ない奴の癖に!!」

私はあのバカな元カレの悪口を思いきってぶちまけた。

薫「あんな役に立たない奴…正直言って迷惑…私の前から消えて欲しいわ!! あんなのが頑張っても何も意味は無いのよ!!! 鬱陶しいったらありゃしない!!」

夏美「そうよね、見てて不快だし、嫌だよね? 薫さ、あんた大変な目に逢ったわね。」

薫「まぁ、こんな感じでキツく言ったから、暫くは電話してこないと思うわ!」

夏美「その方が良いわ、後、今時間大丈夫なの?」

薫「時間…? あっ…!!」

私は夏美に言われて、ようやく気づいた。
時刻は19時を過ぎていた。
もうそろそろ…祐ちゃんが帰って来てもおかしくない…。

薫「ありがとう、夏美。 じゃあ、またね~。」

夏美「またね~。」

ピッ!

私は、電話を切って
オフィスに戻る事にした

だが、会議室から出ると…

カッ…
カサッ…

薫「ん…? あれ、何で紙が…?」

何と見知らぬ紙が落ちていた…。
私は拾い上げて確認すると…それは…。

薫「…契約書…? これ…祐ちゃんの…!!」

何と契約書だった、しかも祐ちゃんが出向きに行った会社の契約書だった…。
契約書がこんな所に有るという事は…!!!

薫「祐ちゃん…今の会話…聞いてた…!?」

私は、急いで会社内を探し回った…!!!
今まで祐ちゃんに降りかかった出来事に、さっきの会話が組み合わさったら…!!!

タッタッタッタッ!!

薫「祐ちゃん!! 祐ちゃん!! 祐ちゃん、どこ!?」

私は会社内を探したが…
出退勤のデータで…祐ちゃんが既に退勤してしまった事が分かった…!!

薫「…そんな…!! 祐ちゃん…!!!」

私は大いに後悔した…!
祐ちゃんは…契約を取ってきたのに…!!
私は何も労いも…謝罪も何もせず…!!

薫「ごめんなさい…祐ちゃん…!!」

彼が会社内にいない以上…
もはや、どうする事も出来なかった…。
やむ無く、私は…退任して後日…改める事に…。

そして次の日…
私は出勤するも…

やはり祐ちゃんの姿は無かった…。
だが周りは、あまり心配しなかった…。
もしかしたら寝坊かもしれない、そう言って…。
だが結局…その日は…祐ちゃんの姿は会社内で見掛けることは無かった…。

その次の日も…
やはり祐ちゃんの姿は…無い…。
2日連続で無断欠勤する祐ちゃんの行動に、周りはおかしいと思ったのか…彼に電話をする者も現れた…。
しかし…

社員A「…おかしい…アイツ、電話に出ないぞ…!? どういう事だ!!」

何と電話に出なかったのだ…。
もはやこれは…ただ事じゃ無い!!

もはや…正直に伝えるしか無いか…。
私は…観念して、社長に何が逢ったのかを報告する事に…。

コンコン…。

ガチャ…

薫「失礼…します…。」

社長室に私は入る…
すると…社長が私の方へ顔を向ける…。
その時の顔は…不信な表情だった…。
表情からも何か情報が行き渡ってるのは間違いない…。

薫「社長…。」

社長「…深澤君…。」

薫「はい…。」

社長「…正直に言うが…君は大事になるような事態を良くも招いてくれたようだね…。 君は優秀な社員だと私は信じていたが…。」

回りくどいような言い方では有ったが…
それを聞くだけでも…私は冷や汗が止まらなかった…。
もう…確実に…祐ちゃんの一件はバレている…!!!
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