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原作: ラブライブ! 作者: ミカサ
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新入生勧誘ビラ配り♪

 午前中のちょうどいいくらいの春の日差しの中で、西木野真姫、星空凛、小泉花陽は音ノ木坂学院高校の校門前で1人40枚ほどのビラを抱えながら待機していた。今日は、音ノ木坂学院高校新1年生達の入学式である。
「今年の1年生は3クラスあるんだって。凄いね。」
花陽は自分が作ったアイドル研究部勧誘のビラを誤字がないか再確認しながら真姫と凛に話しかけた。
「穂乃果ちゃん達は2クラスで、凛達なんか1クラスだもんねー。いっきに3クラスは凄いにゃー。」
「私達のスクールアイドル活動の成果ね。9人で頑張った結果だもの。」
「新入生、たくさん入部してくれたらいいね♪」
「なんかワクワクするにゃぁ♪どんな子と一緒にスクールアイドルできるのかなー♪」
「とりあえず、雪穂ちゃんと亜里沙ちゃんは確保・・でいいのよね?」
真姫は少し不安げに花陽に確認した。
「うん。穂乃果ちゃんが雪穂ちゃん達は入部希望だって言ってたよ。穂乃果ちゃん、絶対姉妹ユニットもやりたいって通話でテンション高かったな。」
「あ!それいいにゃぁ♪姉妹ユニットありだよね♪凛も見たいぃ♪」
「雪穂ちゃんと亜里沙ちゃん、一緒にスクールアイドルやるのは楽しみだわ♪」
「だね♪」
「今日は生徒会で忙しい穂乃果ちゃん達の分も凛達がしっかりビラ配りにゃぁ♪」
「あ、そろそろ校舎から出てきたんじゃないかしら。」
新調したての制服が初々しい新入生達が、続々と校舎から出てきた。高校生活初日ということもあり、友達作りもこれからな新入生達はまだ全体的におとなしい雰囲気だった。
「あっ!!!」
その時突然花陽が大きな声をあげたので凛と真姫はびくっと肩をすくめた。
「やだ、大変だよ!どうしよう??」
「かよちん、急にどうしたにゃ??」
「急にびっくりするじゃない。花陽ちゃん、何かあった?」
凛と真姫は焦った顔でオロオロしてる花陽に問いかけた。
「グループ名!私達のグループ名、何も決めてないよね??」
凛と真姫は同時に「あ・・」と目をぱちりと開け小さい声をもらした。
「そっか!もうμ’sじゃないんだ!」
「信じられない!それ、超重要じゃない!どうして今まで気づかなかったのかしら!」
「ビラを配った時、新入生にグループ名は何ですかとか聞かれるかにゃ?かよちん、なんて答えよっか。」
花陽が作った新入生勧誘のビラには、当然ながら音ノ木坂学院高校アイドル研究部としか書かれていなかった。
「きゃー、誰か助けてぇぇ。」
「と、とにかく、ビラ配りが終わったらグループ名を考えるわよ。穂乃果ちゃん達にアイドル部のことは2年生が中心にって任されてるんだから、責任をもって決めなきゃ。」
そうこうしているうちに、新入生達がぞろぞろと校門までやってきたのだった。
3人は気を取り直し、新入生達にアイドル研究部勧誘のビラを配り出した。
「音ノ木坂のスクールアイドル部です。よかったら覗きにきてね。」
「音ノ木のスクールアイドル部でーす♪一緒にスクールアイドルやらない?」
「入学おめでとう。部活はスクールアイドル部に入らない?」
花陽は校門右側、真姫は校門左側、凛は校門から少しだけ離れた中央と各自前もって決めていた持ち場に着き、続々と校門を通る新入生達にビラを配っていた。一応部の正式名称はアイドル研究部ではあるが、
「にこちゃんにはちょっと悪いけど、なんか地味だよねー。」
ということで勧誘の際にはスクールアイドルを強調しようということになっていた。
3人は、ビラを受け取ってもらえず素通りされることも想定内ではあったが、意外と新入生達はビラを受け取ってくれていた。
「よく動画観てました。」
「μ’s応援してました。」
「私、μ’sのファンでした。」
そう言ってくれる子も沢山いて、3人は改めてμ’sの存在の大きさを実感していた。
ちょうど半分くらいの新入生達が校門を通った頃、左側で配っている真姫の目の前を、音ノ木坂の制服を着た雪穂と亜里沙が仲良く現れた。
「真姫ちゃん、お久しぶりです!」
雪穂が元気よく真姫に挨拶をした。
「雪穂ちゃん!亜里沙ちゃん!」
真姫は久しぶりに2人の顔を見れて嬉しかった。少し背が伸びたからだろうか。それとも高校生になったからだろうか。2人とも以前会った時よりも少し大人っぽく見えた。スラッとスタイルの良い2人は音ノ木の制服がよく似合っていた。
「ビラ、もらっていきますね♪」
亜里沙もにっこり微笑んだ。
「また後日、部室にお邪魔しまーす♪」
2人は自分達が話していると真姫のビラ配りの邪魔になると思い、とりあえず軽く挨拶をするだけにして、手を振りながら去っていった。
「ありがとう。雪穂ちゃん亜里沙ちゃん、待ってるね!」
真姫は2人に笑顔でそう言ってまたビラを配りだした。
凛は少し離れた場所から真姫が雪穂と亜里沙と話しているのが見えた。
(雪穂ちゃんと亜里沙ちゃんだぁ♪)
凛は新入生の2人を見て微笑ましい気持ちになっていた。
その時、凛から受け取ったビラをじっと見ながら凛の横で立ち止まっている少女が、凛に話しかけてきた。
「ねぇ。ちょっと聞いていい?」
「ん?何かな?」
「μ’sって、解散したんでしょ?新しいスクールアイドルのグループ名はなんなの?ここにはアイドル研究部としか書いてないけど。」
「え???」
(にゃー・・、きたかこの質問!)






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