長期休暇制度ができ上った翌日 その1
マリージョアの世界政府合同庁舎内にある人事院にて。インペルダウンの特別職の長期休暇制度が発表された翌日のこと…。
人事担当者1～3は、3人だけで会議室にこもっていた。
「どうして囚人の同行が許可されちゃった訳ぇ…？」
「分かりません」
「私達には理解不能でず」
長期休暇制度の件で、3人は今朝、直属の上司に異議を申し立てた。
しかし、上司はけんもほろろに3人の訴えを却下した。
「キミ達ねえ～、看守の3人の経歴調べて、本人にも直接会っていろいろ聞いてきたんだよね？
なのになんで分かんないのかなあ～？この人達ね、天竜人ではないかもしれないけど、扱いは天竜人でいいの！現場で働く天竜人ってあんまりいないけど、この人達がそうなのっ！」
「し、しかし…」
「ちょっと勘弁してよぉ～。キミ達も世界政府の人間なんだから、それくらい分かるでしょーっ!!
元CP9のカクなんて、エニエス・ロビー編に出てきた時はCP9を辞めたいみたいなこと言ってたけど、今はのうのうとCP0やってて、世界会議の時、天竜人に襲われたしらほし姫を助けようとした人達に向かって『（自分達がお前達の行動を）今止めたことで、いくつかの国は救われた』とかほざいてんのっっ！
このくらい思考停止して割り切らないと、この国の役人なんてやってらんないのっ!!」
最終的に上司は涙声になった。
「キミ達、お願いだから上に余計なこと言わないで～～。俺のクビまで飛んじゃうよぉ～～」
人事担当者達も、上司の言うことが理解できない訳ではなかった。3人は大人しく引き下がったが、頭の中のモヤモヤは消えていない。
「でもさあ、絶対に変よね?! どこがどうなったら囚人を休暇に連れてっていいことになる訳ぇ？」
「クソ真面目に面談の内容を全部報告書に書いた私達がバカなんですよ…。報告書に書かなきゃ、ああいう希望があったことすら分からなかったはずですから…」
「希望を出せば全で通る。…凄ずぎですね」
担当者1が眉をぎゅっと寄せた。「つまり、デキレースだったってことっ？」
「う～ん…、その辺のことは看守さん達も分かってないのでは？あの白熱の議論が演技だったとは私には思えません」
「私もそう思いまず。あの人達は、自分達が最終的にどう扱われるのか理解していないのではないでしょうか。普段はインペルダウンの中だげで過ごしていで、彼らが元天竜人であるごどを知っでいるのは署長だけどいう状態が長ぐ続いでいるので、すっがり一般人のづもりでいるのではないがと…」
確かにその通りかもしれなかった。それに、3人とも普通の天竜人とは違う環境で育っている。天竜人の気質に染まらないまま成長していたり、天竜人の家庭で育った幼い頃のことを忘れていたりしてもおかしくない。
担当者2と担当者3は、さばさばした感じで言い出した。
「まあ、別にドンギホーテ・ドフラミンゴが看守さん達の休暇に連れられて行ったとしても、ちゃんと帰ってくれば問題はありませんし…」
「休暇中は護衛の仕事で、監獄の中にいるよりもハードな毎日になるがら囚人が楽しい思いをする訳ではないど、ペラムざんもおっしゃっでましだし…」
「看守さん達は今まで何十年もインペルダウンに閉じ込められていた訳ですから、長期休暇制度ができて良かったですよ。出来上がった制度に問題がないとは言えませんが」
「この制度に該当する職員は、今のどごろはあの3人だげです。3人が良識を持って運用してぐれれば、問題は起ごりまぜん。それに期待しましょう」
「それと、忘れていましたが、囚人のドンキホーテ・ドフラミンゴも元天竜人なんですよね」
「だがら休暇に同行させるごどが認められだのがもしれまぜんね。特別な身分というごどで」
担当者1は眉間を手で押さえてうなだれた。担当者2と担当者3は割り切りモードに入ったらしい。
二人が言うことを聞いていると、担当者1も何だかそんな気になってきた。
あの3人（4人だろうか？）は特別扱いで良いのだ。特に看守さん達は、今までずっとインペルダウンに閉じ込められていたんだから、これからはせめて休暇くらいは思い通りにすればいい。
「…って、そんな訳ないでしょっ！私はこの件を追うわっ」
担当者1は、勢いよく顔を上げてきっぱりと言い放った。担当者2と担当者3は仰天した。
「ええっ！いきなり何を言い出すんですか?!」
「常に冷静な担当者1ざんらしくありまぜんよ！」
「ふふン。あからさまにはやらない。私だって自分がかわいいもの。でぇもぉ～、今後も看守さん達3人のことを注視し続けるわ」
担当者1の目が抜け目なさそうに光った。
「明らかにこの長期休暇制度はやり過ぎよ。看守さん達の希望に沿うためなら、法律を無視しても全然OKって感じよねぇ。天竜人と同格だからっていうのが理由なの？
これが問題じゃないとは思わないわ。
元天竜人の職員って、看守さん達の他にもいるのかしら？看守さん達も元天竜人であることは伏せられてたしぃ、普通の人事担当者レベルじゃ調べるのはやっぱ不可能かなぁ？」
「担当者1さんっ、一体何をする気ですか!?」
「天竜人が不可侵だなんて分がり切っだごどじゃないですか！」
人事担当者1～3は、3人だけで会議室にこもっていた。
「どうして囚人の同行が許可されちゃった訳ぇ…？」
「分かりません」
「私達には理解不能でず」
長期休暇制度の件で、3人は今朝、直属の上司に異議を申し立てた。
しかし、上司はけんもほろろに3人の訴えを却下した。
「キミ達ねえ～、看守の3人の経歴調べて、本人にも直接会っていろいろ聞いてきたんだよね？
なのになんで分かんないのかなあ～？この人達ね、天竜人ではないかもしれないけど、扱いは天竜人でいいの！現場で働く天竜人ってあんまりいないけど、この人達がそうなのっ！」
「し、しかし…」
「ちょっと勘弁してよぉ～。キミ達も世界政府の人間なんだから、それくらい分かるでしょーっ!!
元CP9のカクなんて、エニエス・ロビー編に出てきた時はCP9を辞めたいみたいなこと言ってたけど、今はのうのうとCP0やってて、世界会議の時、天竜人に襲われたしらほし姫を助けようとした人達に向かって『（自分達がお前達の行動を）今止めたことで、いくつかの国は救われた』とかほざいてんのっっ！
このくらい思考停止して割り切らないと、この国の役人なんてやってらんないのっ!!」
最終的に上司は涙声になった。
「キミ達、お願いだから上に余計なこと言わないで～～。俺のクビまで飛んじゃうよぉ～～」
人事担当者達も、上司の言うことが理解できない訳ではなかった。3人は大人しく引き下がったが、頭の中のモヤモヤは消えていない。
「でもさあ、絶対に変よね?! どこがどうなったら囚人を休暇に連れてっていいことになる訳ぇ？」
「クソ真面目に面談の内容を全部報告書に書いた私達がバカなんですよ…。報告書に書かなきゃ、ああいう希望があったことすら分からなかったはずですから…」
「希望を出せば全で通る。…凄ずぎですね」
担当者1が眉をぎゅっと寄せた。「つまり、デキレースだったってことっ？」
「う～ん…、その辺のことは看守さん達も分かってないのでは？あの白熱の議論が演技だったとは私には思えません」
「私もそう思いまず。あの人達は、自分達が最終的にどう扱われるのか理解していないのではないでしょうか。普段はインペルダウンの中だげで過ごしていで、彼らが元天竜人であるごどを知っでいるのは署長だけどいう状態が長ぐ続いでいるので、すっがり一般人のづもりでいるのではないがと…」
確かにその通りかもしれなかった。それに、3人とも普通の天竜人とは違う環境で育っている。天竜人の気質に染まらないまま成長していたり、天竜人の家庭で育った幼い頃のことを忘れていたりしてもおかしくない。
担当者2と担当者3は、さばさばした感じで言い出した。
「まあ、別にドンギホーテ・ドフラミンゴが看守さん達の休暇に連れられて行ったとしても、ちゃんと帰ってくれば問題はありませんし…」
「休暇中は護衛の仕事で、監獄の中にいるよりもハードな毎日になるがら囚人が楽しい思いをする訳ではないど、ペラムざんもおっしゃっでましだし…」
「看守さん達は今まで何十年もインペルダウンに閉じ込められていた訳ですから、長期休暇制度ができて良かったですよ。出来上がった制度に問題がないとは言えませんが」
「この制度に該当する職員は、今のどごろはあの3人だげです。3人が良識を持って運用してぐれれば、問題は起ごりまぜん。それに期待しましょう」
「それと、忘れていましたが、囚人のドンキホーテ・ドフラミンゴも元天竜人なんですよね」
「だがら休暇に同行させるごどが認められだのがもしれまぜんね。特別な身分というごどで」
担当者1は眉間を手で押さえてうなだれた。担当者2と担当者3は割り切りモードに入ったらしい。
二人が言うことを聞いていると、担当者1も何だかそんな気になってきた。
あの3人（4人だろうか？）は特別扱いで良いのだ。特に看守さん達は、今までずっとインペルダウンに閉じ込められていたんだから、これからはせめて休暇くらいは思い通りにすればいい。
「…って、そんな訳ないでしょっ！私はこの件を追うわっ」
担当者1は、勢いよく顔を上げてきっぱりと言い放った。担当者2と担当者3は仰天した。
「ええっ！いきなり何を言い出すんですか?!」
「常に冷静な担当者1ざんらしくありまぜんよ！」
「ふふン。あからさまにはやらない。私だって自分がかわいいもの。でぇもぉ～、今後も看守さん達3人のことを注視し続けるわ」
担当者1の目が抜け目なさそうに光った。
「明らかにこの長期休暇制度はやり過ぎよ。看守さん達の希望に沿うためなら、法律を無視しても全然OKって感じよねぇ。天竜人と同格だからっていうのが理由なの？
これが問題じゃないとは思わないわ。
元天竜人の職員って、看守さん達の他にもいるのかしら？看守さん達も元天竜人であることは伏せられてたしぃ、普通の人事担当者レベルじゃ調べるのはやっぱ不可能かなぁ？」
「担当者1さんっ、一体何をする気ですか!?」
「天竜人が不可侵だなんて分がり切っだごどじゃないですか！」
※会員登録するとコメントが書き込める様になります。