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321…

原作: 名探偵コナン 作者: takasu
目次

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…ガチャ…

「あっ、ちょっと、まだ私隠れてないのに…。」

アガサ博士「昴くん、わるいが子供達と…。」

赤井「あぁ、大丈夫ですよ。ドライバーが見つかりましたから。人数が増えると仰っていたので。」

「ちょっと…。」

赤井「この方が手伝ってくださると。」

「はぁ?」

コナン「あれれぇ?蘭ねえちゃんの友達の…。」

「あ。くど…」

コナン「あああああ!!!わ、わーい!お、お姉さんとドライブだあー!」

…ギュッ…

灰原「…」

コナン「おい、灰原いいかげん昴さんに馴れろよ…。」

灰原「…違う…こっちの…女の人の方よ…。」

「あ、私そこの女の子に怖がられてるし帰り…」

空「え!おい!まじか?!嘘だろ?!ゆり…?!」

「え………なん…で…」

…ガバッ…

空「お前、どこ行ってたんだよ!心配したじゃねえか!!」

…パシッ…

「触んないで。…私に関わるな。」

赤井「それは無理でしょう。たった今貴女にドライバーを引き受けてもらったところですから…」

「いやよ。私帰るわ」

歩美「え…お出かけ、行けないの…」

「…チッ…。………空!」

…シュッ…

空「え…」

「あんたの愛車も左ハンドルでしょ。…明日まで貸してあげるわ。この人にキー返しといて。…じゃ。」

赤井「…」

空「サンキューな!」


『…はぁ。歩く羽目になったか…。…日差しがきついのは苦手だ…眩しすぎる。』




…ブォン…

安室「ゆりさんじゃないですか!こんな所で何を…」

「あ、丁度いい。乗せて。」

安室「貴女の方から乗ってくるなんて…」

「ねぇ、今忙しい?」

安室「いえ、ポアロのバイトが終わって帰るところですが…」

「ちょっと運転代わってくれる?」

安室「構いませんよ。…そこにとめてかわりましょう。」

「悪いわね。」

…ブォン…ブォン…ブオオオオオオオオン!!!!!……

安室「ちょ、ちょっとゆりさん?!」

「…飛ばしたい気分なの。…このまま高速突っ込むからどっか捕まってて」

安室「え…;」

「あー、すっきりしたっ。」

安室「な、何かあったんですか…」

「別に。…さ、ありがと。」

安室「今日は僕の家でも上がっていってください。」

「…遠慮するわ。」

安室「無理です^^…貴女について聞きたいことがありますので。」

「あっそ。…勝手にすれば。」

安室「勝手にさせて頂きます^^」


「流石。公安の警察官はちゃんとした家に住んでるのね。」

安室「ゆりさんが特殊なだけでは…^^;」

「お邪魔します。」

安室「コーヒーと紅茶、どちらがいいですか」

「水でいい。」

安室「スコッチもありますが」

「ロックで。」

安室「…;」

…コトン…

安室「どうぞ。」

「ありがと。」

安室「本当にお酒ばかりなんですね…」

「昼間は流石に水飲むわよ。…カフェインとか飲んだら余計にねれなくなりそうじゃない。」

安室「眠れてないんですか…?」

「………別に。…で、聞きたいことって何。」

安室「貴女の正体。」

「もうわかってるんでしょ。」

安室「警察の猫。」

「はぁ。で、それがどうしたの。」

安室「なぜあなたの組織は消えたんですか。…その理由が、貴女が一人で何でもしようとしている原因ではと思いましてね。」

「…別に。関係ないわ。…一人が楽なだけよ。」

安室「違いますね。あなたの組織の仲間達は貴女ともう一人…貴女のパートナーだった男を残してその他のメンバーは皆殺しにされた。その男は重傷を負い片目と片耳の聴覚を失ったが組織を出てCIAからFBIへ。」

「それ以上言うな。詮索するな。」


「…残った貴女は警察に飼われた。貴女は重傷を負ってしまった元パートナーの男への責任感から一人でいることを選んだ。…違いますか?」

「…うるさい!…もう、言わないで…………今日は車ありがと。…ご馳走様。」

…ゆりは一気に残っていたスコッチを飲み干して安室の部屋を逃げるように出て行った。

安室「ゆりさん!!」『つい推理をするときのように追い詰める言い方を…』


…ピンポーン…

赤井「はい」

「車のキー、あるでしょ。」

赤井「あぁ。…上がって待っていてくれ。」

「いいわ。来客が居るみたいだから。」

赤井「その来客がお前を待っていたんだ。」

「…っ…話すことなんてない。」

赤井「空の話も聞いてやれ。」

「…嫌よ。私に関わらないでと伝えて。」

赤井「それは無理な話だ。…いいから入れ。」

「あ、ちょっと、靴脱いでない…」

赤井「俺は茶でも入れてくるかな。」

空「ゆり…」

「…なんか用。」

空「俺がFBIに一人で行ったこと怒ってんの…?」

「………むしろ行ってくれてよかった。」

空「じゃあ何で俺のこと避けんの。」

「別に。」

空「ねぇ、何で?!俺が何も言わずに行ったのは悪かったよ!でも…」

「違う。…あんたはFBIで守られてて。お願いだから…」

空「…どうして…」

「じゃあ逆に、どうして私に普通に接する事ができるのよ。…恨みなさいよ、憎みなさいよ…お前なんか殺してやるって気持ちで居なさいよ」

空「それは出来ないよ。だって、俺、ゆりのパートナーだし。」

「今は違うわ。過去のことよあんなの。」
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