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とーぜんでしょ

原作: その他 (原作:刀剣乱舞) 作者: 水篶(みすず)
目次

とーぜんでしょ

こんのすけ:「審神者様が来ます!!」
 
光とともに人影が現れ、ひらひらと桜を舞い散らしながらゆっくりと降り立った
「「「あ、主!?!?」」」
 口を揃えて言った。しかし審神者は眉間にしわをよせたまま動かない。

やっと口を開いたと思ったら、
審神者:「…酔った……」
「「「はぁ!?!?」」」
清光:「ちょっ!大丈夫!?」
審神者はよろけながらも手を挙げ、
審神者:「…よっ…!驚いたkおろろろろろ」
 (⚠吐いてないよ☺)
清光:「!?⁉はいはいもう驚いたから!大人しくしてて!ただでさえ酔いやすいし、転送にも慣れてないのに!!」
審神者:「うぇ……うぅ…やっぱり格好つかないな…」
清光:「だああああもう!わかったから!!で!どうしたの?」
審神者:「あぁ!そうそう。はいこれ、忘れ物届けに来た」
安定:「あ!忘れてた」
清光:「お前出陣する前に忘れ物ないか確かめたよな?しっかりしろよ」
安定:「ごめんごめん。主もわざわざごめんね」
審神者:「ううん大丈夫。それで時間遡行軍は?」
清光:「まだ現れてないけどもうそろそろかな」
兼さん:「んで、主はどうすんだ?」
清光:「主は俺と一緒にいて。他は作戦通りに」
安定:「お前だけずるいぞ」
兼さん:「あいよ。ほら、行くぞ。」
清光:「主、俺達は安全なところに避難するよ」
審神者:「え?清光は戦わないの?」
清光:「そしたら誰が主を守るのさ」

 そして時間遡行軍が現れ、清光と審神者は戦場から離れた場所で見守る中、時間は過ぎていった。
「くそっ…手こずってる…なかなか手強いな…」
 1人ぶつぶつ言っていると袖を引っ張られる感覚があった。振り向くと審神者が真剣な目をして言った。
審神者:「清光、行ってきて。」
清光:「!?主1人置いていくわけにはいかないでしょ!?」
審神者:「私は大丈夫だから。いざというときには結界張るし」
清光:「でも!」

審神者:「大丈夫。大丈夫だから…歴史を守って。」
清光:「っっ!……わかった…」

襖のある部屋の中へ審神者を避難させ、
清光:「主、ここで待ってて。絶対すぐ戻るから。こんのすけ、主お願いね」
こんのすけ:「了解しました」
そう言って清光は走り出す。
審神者は清光の背中を見て「がんばれ。」と呟いた。
 

審神者はこんのすけと共に隠れていた。しばらくするとと物音がし、襖には黒い影が写った。
「「時間遡行軍!!」」
こんのすけ:「審神者様!気配をお消し下さい!」
審神者の気配は強いものであり、どうやら気配を察知したようだ。
簡単ではないが、なるべく気配を消し、息を潜めた。
大きな黒い影は通り過ぎ、審神者達が安堵の息を漏らした瞬間

「「!?!?」」

時間遡行軍が大きな音を鳴り響かせ、襖を蹴破った。
審神者は、ぱんっと手を合わせ急いで結界を張る。しかし時間遡行軍は結界を破ろうと何度も何度も斬りつける。ピシッと嫌な音がした。なんとか耐えようと審神者は合わせた手に力を込めた。すると、
「審神者様!今のうちに!!」
こんのすけが時間遡行軍へ立ち向かい隙きを与えようとするが、その小さな体は大きな手で捕まれ、外へ投げ飛ばされ、壁に激突した。

「こんのすけ!!」
なんとか結界を強め刃を跳ね返し、こんのすけの方へと駆け寄る。
「こんのすけ!!大丈夫!?しっかりして!」
「すみません……」
こんのすけを優しく抱え立ち上がり、振り向いた瞬間、
刃が頬をかすめた。
「っ!!?」
すぐ横には禍々しい気をまとった一振りの刀が突き刺さっていた。
(えっ………?)

時間遡行軍がゆっくりとこちらへ歩み寄る。
しかし歩み寄るだけで襲ってはこない。
その間に審神者はこんのすけを抱きかかえつつ、政府から与えられた護身刀を顕現し、刃を向けた。

「主!!」
審神者を呼ぶ清光の声がした。
清光は審神者の前に立ち、時間遡行軍に刀を向けた。
「大丈b………!!!」
清光が振り向くと、審神者の頬には赤く流れるものがあった。


清光は静かに前を向き、呟いた。
「       」

審神者はよく聞き取れなかったが、清光が怒りで震えているのはわかった。
清光は刀を構え、走り出した。
「清光!!まっ……!」
審神者が止める暇もなく、時間遡行軍は防ぐ暇も与えられず一瞬にして消えた。そして刀を納める音と清光の足音だけが静かに鳴り響いた。


審神者の前に立った清光は悲しそうな悔しそうな顔で審神者の頬をなで、優しい声で訪ねた。
「…大丈夫?」
「うん。清光が助けてくれたから」
「ごめんね。怪我させちゃった…」
「これくらい平気だよ」
「ごめん…」
浮かない顔をする清光の両頬を優しくペチッと叩き、しっかりと目を見て言った。

「守ってくれてありがとう」

一瞬きょとんとしたが笑みをこぼし、審神者の手に手を重ね合わせ言った。

「とーぜんでしょ」

ふふっと2人は笑い合い、
遠くから安定達が呼ぶ声が聞こえた。
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