ネット喫茶.com

ことり「裕くんは.私か海未ちゃん、どっちを選ぶか決めた 」


裕「いや、まだ.だよ。」


ことり「そっか.。ことりね、選ばれなかったら.海外へ留学するつもりなんだ。」



裕「留学 」

ことり「うん。服飾の勉強がずっとしたくて.お母さんの知り合いがこっちに来ないかって。前から悩んでたんだ」

ことり「今はもう、いろいろ失っちゃったしちょうどいいかなって」



裕「そう、なのか」



ことり「元々、来年から行こうと思ってたから.少し早くなっただけ。」



ことり「だからって、私を選んじゃダメだよ ちゃんと考えて、悩んで.そして選んで。」














ことり「送ってくれてありがとう。それじゃあ、また明日.ね。」


裕「うん。」



ことり「最後にわがまま.言って良いかな 」


裕「.ああ。」



ことり「抱き締めて.キスして 」



ーーーーーーーーーーーーーーーーー












そして、ついに話し合いの場がやってきた。









海未「それじゃあ、話を.」
ことり「うん.」



穂乃果「.」



裕「その前に.一つ良いかな 」


裕「俺がどちらを選んだとしても.海未とことりにはこれからも仲良くしてほしい。」
海未「.」



ことり「裕くん.」



裕「それだけは約束してくれ。」


海未「ことり.失礼なことをしてしまい、申し訳ありませんでした。私は、やっぱりあなたとずっと一緒に居たいで す.」

ことり「うん.許すよ。これからも、よろしくね.」

裕「よし。」


海未「それでは、裕.お願いします。」














裕「俺は.」











裕「ことり、お前を選ぶよ。」



穂乃果「. 」



海未「.」



ことり「裕、くん.なんで.」


裕「ことりは.いつも俺の事を応援してくれて、いつも俺のことを支えてくれる。前に進めない俺の背中を.押し てくれる。」


裕「でもことりは、自分の心を押し殺してでも、周りを優先してしまう。そんなことりをずっと見てて俺は.悲しかっ た。助けてあげたかった。」



裕「ことりを助けたい.ことりに助けられたい。一緒に肩を並べて歩きたいんだ。」




海未「そう.ですか。」




ことり「裕くん.ありがとう」ポロポロ



穂乃果「裕くん.」










海未「わかってました。」



裕「 」



海未「裕は私より、ことりが好きだってことを。私はことりに勝てないって事を。」


海未「私なんかより、女の子らしくて、可愛くて、優しい女の子が好きなんですよね。」 


海未「私は.穂乃果やことりみたいに可愛くありませんから。」



裕「違う.そんな」



海未「だから、わたしは.」

海未「うふふ.♡」ニタァ
気味の悪い笑顔を彼女は浮かべた。





海未「裕と私を繋ぐ鎖を打ち込んでいたんです♡」

海未「これを見てください♡」

そう言って彼女は、ケータイから一つのムービーを再生した。




ーーーーーーーーーーーーーーーー


海未「んっ♡んっ♡」パンパン




裕「う.」


海未「凄い♡眠っててもっ、なんて大きさなのでしょうっ♡♡」


海未「出して♡あなたの赤ちゃんが欲しいんですっ♡♡」



ビュルルルル



海未「あっっっ ♡♡」





ーーーーーーーーーーーーーーーーー




裕「なんだ.これっ」


海未「あの日のご飯に、お薬を混ぜておいたんです♡」 



ことり「海未ちゃん. 」

穂乃果「.なにしてるのっ 」




俺たちは、驚愕した そのムービーには、おれの上で狂ったように腰を振る海未がいたからだ。




海未「あの日の裕の倦怠感は.これのせいです♡」







海未「今、私のお腹には.裕の赤ちゃんがいます♡」




裕「嘘だっ.だって、まだ1日しか.」





海未「その日は危険日でしたし、しかもあなたは3回もわたしのナカに.♡」



海未「ほぼ、妊娠しているかと.♡」










海未「心配しなくても大丈夫ですよ♡養育費は私が全て稼ぎます.♡貴方は私の側にいてくれるだけで大丈夫ですか ら.♡」










海未「もう、私から逃げられませんよ ♡」ニタァ





裕「ああああああああああああああああああっっ 」

俺は夢中で部屋から逃げ、あてもなく走り出した。

ただ、この状況から逃げ出したい。その一心だった。









裕「はあっ、はあっ.」

俺はいつの間にか、秋葉原駅前まで来ていた。



持ってるのは少しの小銭とケータイ

.裕「これから、どうすれば.」







ピロリン
ことりからの着信がきた。




裕「も.もしもしことり お、俺、どうしたら 」


ことり「裕くん、一旦落ち着いて 大丈夫だから、私が.」 









ことり「一生、守ってあげるから♡」








1年後



ことり「ただいま。」



裕「.おかえり。」



ことり「勉強、捗ってる？」

裕「うん、なんとか.」


ことり「それじゃあことりが、やる気が出る美味しいご飯作ります 」
裕「あはは、ありがとう。」






俺は、あの日全てを投げ出してことりに着いて行った。
親とは一応連絡を取っている。日本を発つ前、全てを話し、ひとしきり怒られた後
「若気の至り.なのかもね。あとはお父さんとお母さんがなんとかするから、あんたは一回落ち着いてよく考えてきなさ い。」と言われた。自分の母親ながら本当に頼りになる。




海未の母親と話し合いをしたらしいが、海未の母親は「全て園田家の責任です。」の一点張りで、養育費も慰謝料も受け取 らなかったらしい。

ただ一つ、この事は絶対に外部に漏らさないという条件付きで和解した。



いつまでも逃げてられない。



今は、大学受験に向けて高卒認定試験を取って大学へ行こうと思っている。もう直ぐ日本に帰る予定だ。
ことりの留学もそろそろ終わるらしく、日本に戻って母親の知り合いの大きな企業で働きつつ勉強させてもらうらしい。 いつか自分のブランドを立ち上げるらしく奮闘している

あの後、海未や穂乃果がどうなったかは、わからない。
だがいつか必ず.向き合わないといけない問題なのだろう。



ことり「はい、できたよ。」


裕「そろそろこの生活ともお別れか.」



ことり「意外と楽しかったね。裕くんと一緒だったからかなあ ♡」



裕「俺もことりと一緒にいれて、本当に幸せだ。」



ことり「日本に帰ったら、2人で一緒に住もうね 」



裕「ああ。俺もちゃんと大学を出て、良い企業に就職して.ことりにばっか負担かけられないからな.」



ことり「ふふ.手を取り合って、だね 」



裕「ああ。」




いろんなことを学んだ。あまりにも大きなものを支払った。

でも今はこの選択を、悔いることはしたくないと思う。