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始まりは···

原作: その他 (原作:ルームシェア素顔の彼love days) 作者: WMW
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始まりは···29話

砂原「間違ってはない」

裕介「えっ」

鷲尾「じゃぁ··」

砂原。「兄妹だよ。俺もまさか12も離れた妹がいるとは思わなかった。」

鷲尾「広瀬は知ってるんですか?」

砂原「知ってる。ただ兄妹と言う間隔は二人ともなくてな、今は上司と部下だし。」

裕介「だからさっきお兄ちゃんって。」

砂原「広瀬とは」

裕介「苗字じゃなくてもいいんじゃない?」

砂原「ほどんど苗字でしかよんでなくてな。特に今は。俺も砂原さんか、部長と呼ばれているし。」

鷲尾「広瀬はその苗字元々のですか?」

砂原「そうだ。だから話をするうち兄妹だと分かった。」

裕介「なら仕事以外は名前にしてください。」

砂原「そうしよう。紗菜には八年前出会った。東日本大震災があった時に、俺はすぐ福島の支社の復旧を手伝うように言われて、こちらにきたんだ。幸い海側と違って壊滅的ではなかったが、避難者も多いし、倒壊、半壊なんてゆうのも結構あった。紗菜は当時中学生で··いや正確には後数日で卒業とゆう所だった。学校が終わる直前に地震が来てそのまま体育館に避難になり、時間がたつにつれて、近隣の人たちも避難してきたそうだ。」

裕介「それで?親とは会わなかったの避難先で」

砂原「見つかる前に体育館から抜け出したと言っていた。広瀬の家では元々の長男が俺だ。だが俺は一才の時に捨てられて施設に入った。でもすぐに子供が居なかった砂原夫婦に引き取られてな、不自由なく育てて貰った。暫くして広瀬の家に男の子が産まれたらしいんだが、障害があって、引きこもりらしい。まぁ普通の生活位は出来るらしいんだが変に偏った愛情を注がれたらしくてな。暴力的で、仕事もなにもしていない。」

鷲尾「もしかして広瀬は今で言う兄妹児ですか?」

砂原「そうだ。ただ搾取するだけのな。しかも女の子だったから余計都合がよかったんだろう。」

裕介「それってどうゆうこと?」

砂原「それを聞いても紗菜を嫌いにならないか?と言うかむしろそれはおこがましい··な。軽蔑されるのはしかたないだろう。ただ味方でいてやってくれ。」

裕介「嫌いになんかならない。俺が選んだ人だから。カウンセリングが必要ならつれてくし、癒しが必要なら沢山リラックス出来る場所連れていくから。全部教えて下さい·。」

鷲尾「俺も会社で最大限味方してやれるようにするんで、お願いします。」

砂原「分かった。本当にありがとう裕介、剛。紗菜は物心つく前は勿論おぼえてないそうだが、幼稚園位になった時には母親が連れてきた知らない男と二人きりにさせられたり、身に付けていた物をうられたりたらしい。自分はろくな物は与えられず、引きこもりの兄の方だけ甘やかされていたんだ。それは大きくなってからも変わらず、だんだん体を触られるようになったりエスカレートしたそうだ。」

裕介「学校の先生とかに助けは求めなかったの?」

砂原「聞いてくれなかったらしい。親がそんな事をするわけないと言われて八方塞がりになったと。」

鷲尾「なんだよそれ。」

裕介「これ紗菜寝てるのに大丈夫なの?」

砂原「いいさ。俺が悪者にでも何でもなるよ。紗菜から話すのは辛いだろう。それに紗菜はあまり眠れないが、一度深く眠ると暫くは起きない。」

裕介「そっか。紗菜の体の方は大丈夫なの?」

砂原「妊娠しないようにとだけ母親は男に伝えてあとはそこまで手荒なことはさせなかったみたいだが、商売につかわれていたのは確かだ。傷は深いはずだ。」

鷲尾「それはつれーよな。」

砂原「それに大きくなってくるともう少し抱き心地が良かったら、胸があったら金も弾むのにと言われるようになって、母親からゴミの様なご飯を食べさせられそうになったそうだ。それから、紗菜はある程度まで行くと体重が増えない。元々警察官志望で俺が引き取った時は公務員試験の勉強をしていたが、いくら頭がともなっても、武道で有段者になっても採用時の規定体重に足りなくて断念してるんだ。」

裕介「だからあんなに食がほそいんだね。」

鷲尾「拒食症はないんですか?」

砂原「拒食症はないよ。ただ体がブレーキをかけてしまうんだ。」

裕介「智兄たちどうやって出会ったの?」

砂原「紗菜が体育館から抜け出してきた時にたまたま明かりが着いていた俺たちの会社をみつけてな。それで声をかけてきたんだ。(私を買ってくれませんか?)と俺は初め何を言っているのか分からなかったが、説明を聞くうちにこの状況を抜け出したいと言うことが分かって、宿泊先に連れて帰った。勿論先の件に関してはとことん悪いことだとはなしあったよ。でも雑巾とか程度にしか自分を考えてなくてな。なかなか伝わらなかった。」

裕介「今でもそんな感じ時々あるよ。」

砂原「そうか。しっかり叱ったはずなんだが。自分を伝えるのも、感情を出すのも下手で。仕方ないとは思っていたんだが、あまりにも見ていて可哀想でなそれからは紗菜を引き取るのに必死だった。俺は独身だし、あの時27だったから、親になることは出来なかった。だから後見人とゆう形にして、戸籍もブロックした。だがさなの名前を変えた時に手違いで広瀬の家に知れてしまった。住所や俺の名前は知られなかったが、紗菜の新しい名前だけバレてしまってな。」

裕介「だからあのホテルのニュースで気がついたんだね。」

砂原「そうだ。」

鷲尾「なぜ苗字変えなかったんですか?」

砂原「変えられなかったんだ。結構ややこしくてな」

まだまだ話し続きます。


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